未成年者は自動車保険に加入できる？保険料を節約する方法とは？

未成年者の交通事故が多発しています。

自動車学校で運転についての知識や技術を修得していても、実際に運転するとなると話しは別です。未成年による交通事故に多いのが、運転に慣れていない状態でスピードを出すこと、そして見知らぬ道や地域を運転することが原因になることが多いようです。

そこで今回は、未成年者だからこそ加入した任意の自動車保険やその保険料、そして保険料を安く抑えるための方法などについて紹介します。

 

未成年者の交通事故は特に多い

警察庁交通局のデータによると、若年層（16~24歳）の交通事故発生率（自動車並びにバイク事故）はどの年代にくらべても高いことが分かっています。

中でも20歳以下の未成年による事故が多発しており、運転免許を取得してすぐに慣れない道や遠出をしたことにより多くの事故が発生しているようです。

 

 

未成年者は自動車保険を契約できる？

20歳以下の未成年者でも保険会社によっては保険契約が可能です。尚、契約をするには親権者からの同意書や署名、捺印が必要になります。

 

・20歳以下の方の保険は親権者が契約

一般的に、20歳以下の方が自動車保険に加入するときは、親権者が契約することが多いようです。そのため、契約者の名前は親権者の名前になっていて、記名被保険者（契約者を主に運転する者）が運転免許を持っている未成年だとしても特に問題はありません。

未成年者が保険契約をできないといったときは、両親や家族が加入する任意保険の補償を受けられるように設定（年齢制限を下げるなど）することができます。

 

 

未成年者の保険料

未成年者（20歳以下）が自動車保険に加入する最大のデメリットといえば「高額な保険料」です。すべての年齢の保険料と比較しても、未成年者の保険料は最も高額になります。

自動車事故を起こすリスクがほかの年齢に比べて高いということが、保険料が高額化する原因といえます。

 

・保険の年齢制限

一般的な保険会社が取り扱っている保険の年齢制限によると、未成年者が加入できるのは「全年齢補償」のみであることが多いようです。そのため、必然的に保険料が高い保険に加入せざるを得なくなります。

保険料が高額な全年齢補償と最も保険料が低額な35歳以上とを比べると、保険料の差が3倍近くになることも珍しくありません。

 

 

未成年者の保険料を安く抑える方法

親が加入する保険の年齢制限を「全年齢補償」に変更することで、未成年者も自動車保険に加入することができます。しかし、年齢制限を全年齢補償にすると保険料がこれまでに比べて倍以上値上がりすることもあるため、保険料を安くするためには効果的とはいえません。

未成年者の保険料を安く抑える方法としては「子供運転特約」を付けること、「家族や親族の保険を譲渡・引き継ぎ」をすることなどが挙げられます。

 

・子供運転特約

「子供運転特約」は、保険会社により呼称が変わりますが、特定の子どもだけを補償範囲に加えることができるため年齢制限を全年齢補償にするよりも保険料が安くなります。

 

・家族や親族の保険を譲渡・引き継ぎ

家族や親族の保険を譲渡・引き継ぎは、これから保険を引き継ごうとしている人と親族が同居している場合に限ります。両親が高い等級を持っていて今後は車を運転しないといったときには、高い等級を子どもが引き継ぐことで保険料を安く抑えることができます。

 

 

 

---

経験が浅い若年層が自動車を運転すると、ほかの年代よりも交通事故率が高いことが分かっています。基本に忠実に安全運転を心がけることはもちろんですが、それと同時に未成年でも自動車保険の補償が受けられるように保険に加入することも大切です。

事故の発生率が多いとそれだけ保険料が高くなるといったデメリットもありますが、今回紹介したように工夫を取り入れることで保険料を節約することもできます。もし家族の中に未成年者がいてこれから自動車を運転するようなときには、早いうちから保険の見直しをして最適な保険内容に変更しておくのも良いでしょう。