交通事故治療BIZ

治療費の打ち切りの原因にもなる交通事故治療の「漫然治療」とは?

交通事故治療を続けていると保険会社により「治療費の打ち切り」をされることがあります。

ここでは、治療費の打ち切りの原因にもなり得る交通事故治療の「漫然治療」に注目して紹介しています。

 

治療費の打ち切りの原因にもなる漫然治療とは?

交通事故治療を受けている最中に、加害者の保険会社から治療費の打ち切りされてしまう原因の一つとされているのが「漫然治療」です。

長期間にも及ぶ「むちうち症」などの治療ではよく漫然治療と判断されるケースが多いですが、これは被害者側や病院医師の怠慢ともいえます。

「漫然治療」とは、適正な検査が行われず症状の改善を目指した治療を真剣に行っているとは言いがたい治療のことを指します。

以下は、温然治療と判断されやすい主な治療です。

◎湿布薬

治療の一環だと特に気にすることなく「湿布薬をもらい続けている」と、保険会社に温然治療であると判断されることがあります。

交通事故による怪我の腫れや打撲、痛みなどの症状に対して、湿布薬が症状を著しく改善させるのかどうかいう点では疑問が残るからです。

患者が手に痺れがあると申告しているのにも関わらず、医師によっては適正な検査をしないで、ただひたすら湿布薬を処方するだけの怠慢治療をしていることがあります。処方された薬はとりあえず受け取っておく人が多いのですが、それが温然治療と保険会社に判断されれば治療費の打ち切りになる可能性もあるので気をつけましょう。

 

◎ビタミン剤(栄養剤)

湿布薬のほか、病院から処方される薬がどういった効果があるのかを患者自身もきちんと理解しておくことが大切です。たとえば、処方されている薬が「ビタミン剤(栄養剤)」ばかりであったときは、保険会社がこれを温然治療と判断することがあるからです。

 

◎ネックカラー(頚椎カラー)

交通事故で多い症状の一つに「むちうち症」があります。

むちうち症治療の一つの段階として、首を安静に保つための「ネックカラー」を装着することがあります。しかし、これはあくまでも初期の段階の処置では有効とされていますが、長い期間装着することは首の筋肉を衰えさせ、可動域を狭めてしまうことにもつながるので効果的とはいえません。

ネックカラーを装着する期間は長くても約1カ月といわれていますので、装着期間が長いと感じている人は保険会社から漫然治療と判断される前に担当医師に相談してみるようにしましょう。

 

◎リハビリとしてのマッサージ

「リハビリとしてのマッサージ」は、漫然治療だとされることが多い治療です。

通常は、交通事故直後に痛みや外傷があるときはマッサージができないため、ある程度症状が落ち着いてからリハビリの一環でマッサージをします。

保険会社によってはマッサージができる段階に入ったということ自体が、すでに治療が完了している、またはこれ以上回復の見込みがない状態に達している(症状固定)のではないかと判断することがあります。

週に何度も通院しているにも関わらず、治療法がほぼマッサージというときには治療法の見直しを担当医に打診した方が良いでしょう。

 

 


医師の指示に従っていたから分からないからと、治療をないがしろにするのは良くありません。どうして、いまの治療が必要なのかを担当医師にきちんと説明をもらい、効果がないのではないか不安というときには積極的に医師に相談してみるようにしましょう。

不安なことを聞き入れず自分の方針だけでどんどん進めてしまうような医師は、患者の気持ちに寄り添った治療ができていないと捉えられても仕方ありません。相談しても一向に耳を傾けてくれないようであれば、早急に医療機関が変更して保険会社に漫然治療と判断され治療費の打ち切りをされてしまわないように対処しましょう。