自動車を運転するにあたり、強制保険である自賠責保険のほかに任意の「自動車保険」への加入が推奨されています。
以下では、都道府県別の任意の自動車保険への加入率「1位＆ワースト」についてまとめています。
目次
都道府県別の対人賠償保険の加入率
自動車保険のなかで、特に重要だとされるのが「対人賠償保険」です。
自賠責保険の補償額には限度額があるため、対人賠償保険の補償を利用することで自賠責保険では賄えない損害賠償金の一部をカバーすることができます。
事故の大きさや怪我の症状、さらに死亡事故となってしまったときには賠償金が１億円以上になることもあるため、対人賠償の補償金額は「無制限」に設定しておくと安心です。
対人賠償保険の加入率 1位＆ワースト
日本損害保険協会が発表したデータ（2015年3月末）によると、対人賠償の都道府県別加入率は「大阪府が最も高く82.2%」、一番低い加入率は「沖縄県の53.3％」でした。
尚、全国平均の加入率は73.8％です。
都道府県別の対物賠償保険の加入率
「対物賠償保険」とは事故による死傷者はなく、物（自動車や建物など）に対する損害がでたときに賠償金が保険会社から支払われる保険です。
損害賠償請求金額が高額になるのは対人事故とされてきましたが、近年では対物事故の賠償金額も高額になってきています。そのため、補償金額の設定は対人賠償保険と同じく「無制限」にしておくと安心です。
保険会社では通常、対物賠償保険と対人賠償保険をセットにしているため、どちらか一方だけの加入を引き受ける保険会社はほとんどありません。
対物賠償保険の加入率 1位＆ワースト
都道府県別加入率は対人賠償保険とほぼ同じで「大阪府が最も高く82.4%」、一番低い加入率は「沖縄県の53.3％」でした。
尚、全国平均の加入率は73.8％です。
都道府県別の人身傷害補償保険の加入率
「人身傷害補償保険」は、過失割合に関係なく保険金が支払われることが最大の強みです。
人身傷害補償保険の加入率 1位＆ワースト
都道府県別にみると「大阪府が最も高く76.6%」、一番低い加入率は「沖縄県の26.3％」となり、大阪府と沖縄県では加入率に大きな差が生じています。
尚、全国平均加入率は67.0％でした。
大阪府では死亡事故発生率が全国で最も高く、事故に遭遇する可能性が高いことから保険への加入率が高くなっているようです。加入率が最も低い沖縄県では県民一人当たりの所得が低く、自動車保険の保険料が負担になることから未加入の人が多いようです。
万が一に備えた「無保険車傷害保険」
任意の自動車保険の加入率は数値だけでみると多いように感じますが、実際には「3台に1台は未加入」であることを覚えておかなければなりません。
・被害者が十分な補償が受けられないケース
保険に未加入の方が交通事故を起こした場合、加害者が被害者に損害賠償額を支払えないといった問題も起こります。この場合、一番大きな被害を受けるのは事故の「被害者」であることを忘れてはなりません。
被害者に過失が全くない状況で起こった事故は、加害者側が事故による損害に対し賠償をしていく責任があります。
しかし、保険に未加入の加害者との事故であれば、賠償金の支払いが送れることが懸念されるほか、支払い能力がないために補償が受けられないといった事態に見舞われることもあります。
このような最悪のケースを想定して加入しておきたいのが、『無保険車傷害保険』です。
・無保険車傷害保険とは
「無保険車傷害保険」とは、交通事故が原因で契約している自動車に搭乗中の人が死亡、または後遺障害に至ったときに適用となる保険です。怪我の治療費や、自動車の修理代の損害については適用されませんが、万が一に備えて加入しておくと安心です。
交通事故が多いとされる地域では、任意の自動車保険に加入する人が多いといった傾向にあるようです。また、個人の所得によっても保険への加入率を左右しているとも考えられます。
交通事故が起きてしまってから保険に入っておけば良かったと思っても遅いのです。交通事故に遭う、または起こす可能性がゼロでない中で運転をしますので、ご自身をはじめ家族を守るためにも任意の自動車保険への加入を強くおすすめします。