整骨院で交通事故治療を受けるときの主な流れ

交通事故で負った怪我の治療を「整骨院」で受けることは症状を改善させるための一つ方法です。

以下では、実際に交通事故のあとに整骨院で治療を受けるための大まかな手順についてまとめています。

 

医療機関にて精密検査を受ける

交通事故に遭ったときに外傷がひどく動ける状態にないときは、すぐに救急車を呼び「病院にて精密検査」、そして「適切な治療」を受けます。

怪我の状態によっては警察などの実況見分などに立ち会ったのちに、病院で検査を受けるといったケースも考えられます。

 

・必ず医療機関にて精密検査を受ける

怪我の状態に関わらず交通事故に遭ったときには「必ず精密検査」を受けるようにしましょう。病院で受けた精密検査（レントゲン検査やMRI検査など）で異常が発見されれば、その場で外科手術や薬を処方されて治療を受けます。

検査で発見できないような「むちうち症」などの症状に関しては、病院では根本的な治療を行えないのが一般的です。そのため、症状が長引く慢性的な怪我に対しては、担当医師に相談したのちに「整骨院」で治療（施術）を受けることも一つです。

 

 

医師に診断書を作成してもらう

交通事故による怪我の治療を「整骨院」で受けるときには、必ず病院の医師に「診断書」を書いてもらいましょう。

 

・交通事故治療であることを明確に伝える

病院の医師には「交通事故にあったことを明確に伝えた」うえで診断書を発行してもらいましょう。そして、整骨院には「交通事故に遭ったので治療を受けたい」、「保険を利用して治療を受けたい」といったこと事前に整骨院に伝えておくと手続きがスムーズに進みます。

病院の担当医師からの診断書を持参したうえで、整骨院の診察、そして施術を受けます。

 

・転院のときに診断書が必要

これまで通院していた病院から整骨院に転院することができます。

そのときには、医師から「整骨院での施術を受けることが怪我の回復に有効である」ことをカルテや診断書に記入してもらうことで、今後の「示談交渉にも有利に働く可能性」があります。

尚、病院の医師のほか、保険会社の担当者にも必ず連絡をして治療費などの補償内容について改めて確認をしておくことが大切です。

 

・損害賠償請求をするときに診断書が必要

事故の被害者から加害者側の自賠責保険や任意の自動車保険に、治療費などの「損害賠償請求」をするときにも医師からの診断書が必要になります。

 

 

整骨院で施術プランを作成する

病院の医師から書いてもらった診断書を持参したうえで、整骨院への通院を開始します。整骨院では外科手術や薬の処方といった治療は行われないため、副作用や身体への負担が比較的少ないことから老若男女問わず安心して治療に専念することができます。

・施術プランの作成

整骨院では、おもに患者の顔色や舌の色、脈の打ち方、問診などの情報から症状を把握して、今後の「施術プランを作成」していきます。不安に感じている点や症状がある箇所、日常生活で困っていることなどがあれば、どんな些細なことでも一人で抱え込まずに施術プランを作成するまえに相談するようにしましょう。

 

・柔道整復師が在籍

国家資格を有している「柔道整復師」施術を受けることで、怪我の痛みや症状を和らげることができます。整骨院での施術では医療行為を行わないため、ほぼ「手法」によって怪我の回復に努めます。

 

 

納得いくまで治療を続けるよう！

交通事故治療は、忍耐強く「通院し続ける」ことが重要なポイントです。

事故によるむちうち症などの症状は治癒までに１か月から２か月、長い人だと半年から数年かかる人もいます。症状の重さによっては症状が完治せず、後遺障害として認定されることもあります。

 

・治療を続けるかは患者が決める

治療を開始してから３か月ほどすると、保険会社が治療費の一括払いの支払いを保留にしてくることがあります。しかしこれは、治療の中止という意味ではなく、治療を続けるかどうかの判断は担当医に相談したうえで患者自身が決めることができます。

 

・保険会社が治療費を支払わないとき

保険会社が治療費の支払いを打ち切りしたときは自身の「健康保険」を使って治療を続けて、そのあとに改めて治療費の請求を保険会社に行います。

 

・症状固定～後遺障害認定

症状が回復せず「症状固定」となったときは、後遺障害認定を受けて後遺障害の等級に沿って慰謝料の金額を算定します。後遺障害の認定を判断するときに、「通院日数が少ない」、「治療を疎かにした」、「だから後遺症が残った」と判断されれば後遺障害の認定を受けられないこともありますので、諦めずに通院を続けることが大切です。

後遺障害の認定を受けられないと慰謝料として請求できたはずの金額が減額されてしまう可能性もあるので注意が必要です。

 

 

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保険を使い交通事故治療を受けていた方が整骨院への通院を考えたときに、ご自身の判断だけで転院することがないよう気をつけましょう。精密検査を受けた病院、またはこれまで治療を受けていた病院の担当医師に相談のもと「整骨院での治療の有効性」を診断書や紹介状などにしっかりと明記してもらいましょう。

必要な書類が整っていないうえで整骨院に通院してしまうと、受けていた治療費の支払いを打ち切りにされてしまうことがあるからです。今回紹介した「整骨院で交通事故治療を受けるときの主な流れ」を参考に、怪我の完治を目指して効果的な治療を受けられるように働きかけていきましょう。